一足早い冬支度 with ロロピアーナ

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おはようございます!

なおきです!

涼しくなってきたと思ったらまた夏に逆戻り。例年に比べて秋冬物への出足は遅いですが、ポツポツと欲しいものが見つかってきて、だんだんイメージが出来上がってきたころです。

さて、前回はファイブワン さんでオーダーしたコートのモデルチョイスまで書きましたので今回は続く生地選びについて。

前回

生地選びは私にとっては最も楽しい時間であり最も頭を悩ませる工程。

ワードローブの中の服を出来る限り思い出し、着回しが効くかどうか頭をフル回転させて生地を選ぶのが一番テンションが上がります。

ただ、生地単品それ自体にどハマりして作ったものの、手持ちのアイテムに合わなかった、なんて苦い経験を何度もしているのでここは慎重に。

今回、生地選びで重視したのが生地の柔らかさ。作るのはベルテッドコート。

  • 英国のゴリゴリヘビーウエイトの生地に比べて、イタリア生地の方が柔らかくて手触りのいい生地が多く、ベルトでドレープを綺麗に出すという今回のコンセプトにはイタリア生地の方が、ベルテッドコートのコンセプトに合ってるんです。
  • といっても英国生地も一応チェック。
  • イギリスのマーチャントウェインシールのコートシリーズ。

    ワザとらしくない自然な色合いが綺麗です。ただ、自然さゆえに色気がもう少しあったらいいかなと。クラシックな雰囲気は抜群なんですが、私の場合、一歩間違えるとただ野暮ったいだけになりそうなのと、生地にハリがある分柔らかさがイマイチのためやはりパス。

    英国生地では他にもハリソンズやウィリアムビルなど数多くあるのですが、ウエイトが重く硬めの生地が多いので、今回のコートのコンセプトによりマッチするイタリア生地からチョイスすることにしました。

    あとは純粋に、重くて硬いコートが個人的に苦手というのがありますが。。。

    そこで、数あるイタリア生地の中から絞ったのが私の好きな2ブランド、イタリア三大ミルの1つロロピアーナと、老舗マーチャントのドラッパーズ。

    ロロピアーナvsドラッパーズ、となったわけですが、同じイタリア生地でも両者共にそれぞれ違った良さがあるのでこれまた悩ましい。

    私のイメージでは、ロロピアーナはどれをとっても優秀なエリートプレーヤー、ドラッパーズは一点が特に秀でたスタープレーヤー、そんなイメージです。

    では、先ずはロロピアーナから。

    正規品のブラウンとベージュのバンチブック、ロロピアーナ。

    「OVERCOATS」と書いてあるとおり、コート生地専用バンチ。

    一つのブランドでコート生地専用のバンチブックって以外と少ないですが、そこはさすがロロピアーナ。抜かりありません。

    表紙をめくると、定番のカラバリの生地が素材違い織り違いで全方位死角無しにスタンバってます。

    ネイビーのビッグヘリンボーンあたりはどツボです。

    カシミアのワイドヘリンボーン。これは本当にいいヤバイ生地です!

    こちらは、ロロピアーナのペコラネラ。染料を一切使わないアンダイド仕様。同じアンダイド仕様でマーリングエヴァンスが有名ですが、ロロピアーナの方が柔らかくぬめり感のある手触りです。ペコラネラのブラウンは原毛のまんまの自然な色のブラウン。色に深みがあって綺麗です。

    ただ、ペコラネラには希望の濃さのブラウンが無く断念。

    それにしてもさすがロロピアーナ。ウール100%からカシミヤ混、カシミヤ100%までのラインナップ。手触りはどれも上品で絶対的な安定感。死角ゼロです。

    ウェイトは500g前後が中心。コート用のウエイトには必要十分。

    カシミヤ100%のものはトロトロでたまりませんが、私にとっては天文学的数字のお値段。。。普段使いでカシミヤ100%はデリケートすぎると言い聞かせてスルー。ウール100%のものも地厚でありながらカシミヤに迫る手触り。それでいて値段はカシミヤ100%の半分以下。

    ということで候補に上がったのがこちら。

    ニュージーランドの厳選されたウールを使用したもの。同ブランドのジランダーシリーズと同じ系譜のものでしょうか。

    滑らかでもあり、触るとフワッと空気が包まれていくような独特の手触りと、程よく濃いブラウンもど真ん中。

    実はこれダブルフェイスなんです。もう一方は幅が広めのヘリンボーン。ヘリンボーンもいいのですが、今回は合わせやすい柄なしを候補に。

    さてこれに対するドラッパーズ。

    ドラッパーズも一冊まるごとコート生地で揃えるツワモノ。

    表紙をめくるとこちらもワイドヘリンボーン。ロロピアーナと同じような雰囲気ですね。カシミア10、ウール90の扱いやすそうな生地です。

    ダークブラウンは艶が強め。ブラウンで艶が強いと合わせるのが難しいというのが個人的な印象。

    同じくダークネイビーのヘリンボーン。ネイビーであれば艶があってもほかのアイテムとの合わせはそんなに難しくなさそうです。ネイビーを作るとしたらこちらの生地が間違いなく候補に上がってました。

    カシミア1、ウール99。このマットな感じって結構好きなんです。ダイヤゴナルの織がはっきり出ているので、ドレスよりもカジュアルの方が合わせやすそうです。

    ドラッパーズはロロピアーナと比べた違いは、ドラッパーズの方が特徴を強く主張しているところかなと。柄ならはっきりと分かる柄、色ならはっきり分かる色。見て分かりやすいのがドラッパーズと言ったところで個人的には結構好きなんです。

    ロロピアーナと値段も同価格帯で、ドラッパーズの中から候補にしたのが一番最後のの画像の一番下のダークブラウンのもの。

    候補を改めて並べてみますと。

    ロロピアーナ

    実際はもっと濃い目のダークブラウンです。

    対するドラッパーズ

    ドラッパーズの方が織り柄がはっきり出ているためスーツスタイルよりもカジュアルスタイル向きなことと、ロロピアーナに比べて手触りが明らかに劣っているので、ドレープを綺麗に出すというコンセプトから外れてしまうため断念。

    とはいえ、ドラッパーズは主張が強くファッション性が強いので、デニムスタイルやジャケパンスタイルではフルに威力を発揮してくれそうですね。

    一方のロロピアーナはドラッパーズのように織り柄はありませんが、やや霜が降ったような独特の雰囲気。手触りの柔らかさはロロピアーナの方が頭ひとつ上。それでいて、艶も程よく抑えられているため、ドレス、カジュアル共に活躍してくれそうです。

    ということで、値段は同じでしたが、今回のコンセプトに総合的に合うロロピアーナに決めました。スタッフの泉さんからも、長く着るなら柄があるよりはない方が飽きが来ないということで、確信に。

    ということで、またまた長くなってしまいました。。。

    まだまだ仕様とかも書きたいところですが、そうすると倍近く長くなってしまうので、ひとまずここでクローズに。

    細かい仕様等については、また仕上がり後のレビューと共に書かさせてください!

    ではでは、毎度ですが、長々とありがとうございました!

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