TOKYO GENTS読者の皆さま、
Michele&shin の松本と申します。
ナオキさんの来店がきっかけで始まった、『生のPITTI っていったいどんなの?』からのpittiSNAP 特別企画。
GQ VOGUE などを含め、海外のメディアは2~3日後にはすぐにPITTI SNAP として生の情報が発信されます。しかし日本には本当に無いんです・・・
有名雑誌のSNAP は1年前のSNAP だし、企業発信の情報はその企業が売りたい物のフィルターの掛かったものばっかり・・・
生のpitti はちょっと違うんです。
ランウェイ主体のコレクションとは違う、あのフェスティバル感と、あのストリート感。少しは生のPITTI が伝えられたでしょうか?
今回ゲストブログということで、あまり知られていないPITTI の裏側を少し書いてみたいと思います。
PITTI前夜、クリエイター、デザイナー、インフルエンサー、モデルの多くはcaffe gilli に集まります。(この期間中市内では各ブランドは数多くのパーティーを行います)
ここでは世界中の最新スタイルの情報が飛び交います。
今回の話題はすでに来季のスタイルの話で、少し前まで、構築的でよりブリティッシュなスタイルが良いねだったのが、ナポリ仕立てに代表されるよりソフトなスタイルに変わる話でもちっきりでした。
今回MICHELE&shin では今までの流を考慮して、肩はビルドアップのダブルブレスト、直線的なカットの構築的なデザインの商品を多数持ち込みしましたが、すでに会場中雨振り袖に曲線的なナポリスタイルのオンパレード・・・
失敗した・・・間違いなくナポリスタイルの復活です。
しかし全体のラインが違う。
写真で見比べるとホントよくわかりますね。今からは左ですよ、左。
彼はナポリのアレッサンドラ、先祖代々ナポリで洋服を作っているらしく、
『俺たちが本当のナポリ人』
と今回もナポリでの打ち合わせ後、デープなナポリを案内してくれました。
このドレープ感やばいです。
ハンドメイドin NAPOLI。
手仕事が写真からも伝わってくる素晴らしさ。接着芯では出せないこの色気。
ゴージの高さとラペルの大きさ、デザイン全てがパーフェクト。個人的にはあまり好きでないウインドウペンですが、ハンドメイドのドレープ感バリバリの胸元は今回のNO1です。
バッソ要塞。
PITTI の会場は フィレンツェの サンタ・マリア・ノヴェッラ駅に隣接してる、バッソ要塞で行われます。
まずバッソ要塞に入る所に門があり、この門前がSNAP のポイントになってます。
GQ、VOGUE、HYPEBEASTなど、世界中のカメラマンはまずここで待ち構えます。
実は2年前辺りの海外スナップは、会場外を自然に歩く姿のスナップが良かったらしく、インフルエンサーやモデルは積極的にこの辺りを歩きます。
今回、ミケーレ&シンがḠQ vogue出たのもこの辺りが多いです。
いざ会場内へ。
インビテーションを受付に、入場パスを購入。初日は本当に混む。
今、中◯人が多くなり、1人で10人とかの受付したりするので、いつもは笑顔のイタリア人もイライラがピークに。
最近はアプリで事前購入も出来るのに、この混みよう。
ここからが入り口。パスをスキャンしてゲートオープン。
入場するとこんな感じの各メーカーのブースが。
今pittiでは日本人バイヤーの商談が1番多いとのことですよ。
やはり日本のクラシコ・イタリア市場が熱い証拠です。ちなみにここ数年、
中国人バイヤーが急激に増えてます。
会場の中央広場に入るとこんなコスプレ野郎がいっぱい。
こういうのを批判する旨もありますが、こんな野郎がいないとフェスティバル感が出ません。
1日目。
今年の1日目はジャケパンスタイルが多数。
テッパンの白パンの組み合わせ。今季本当に多い。
しかし 去年まで多かった大柄チェックをほとんど見かけない。
チェックは終了の予感です。
本当にスーツがいない1日目でした。
我々テーラーは、PITTIや各地のファッションウィークに来てる世界中のファッショニスタを参考に今後のデザイン、スタイルを決めています。
今季、パンツは完全に2プリーツになりました。
すでに、3年前この会場で履いている人をスナップ、それが世界中に伝染しメーカーも作り出したのです。しばらくこの流れは変わらないでしょう。
今はメーカー発信のスタイルは新鮮でなく、ストリート発信が1番新鮮でカッコいいのです。
1回では書ききれないので次回、私のPITTIあるあると、2日目以降のこれが最高にカッコ良かったをお伝えします。