『仮縫い』って面白い!

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おはようございます!

 

 

なおきです!

 

分かりやすいタイトルの方がいいかなと、勝手に変えてしまったのですが、前回までの記事(18FWの第1弾はMICHELE&SHINで 中編)の続編ですm(__)m

 

さて、前回までオーダーに至った経緯やこだわったポイントなどを書きましたが、1ヶ月ちょい前にこの一反の生地から始まり。

 

ネイビーのネップ入り生地。

 

この一反の生地が、イタリアの工房に送られ、職人さんにハサミで切られ、手で縫われること約1ヶ月ちょっと。再び東京は銀座二丁目へ。

 

はい。上がってきました。

 

今回のオーダーで一番楽しみにしていた、

 

仮縫い!!

 

 

このしつけ糸で仮止めされ、毛芯が露わになった状態が、ザ!仮縫いって感じがたまりません。

 

 

今までパターンオーダーの経験はあっても、一からデザインを起こすフルオーダーは未だ未経験。

 

 

仮縫いと言えども期待とともに不安も入り混じってドキドキしながら待っておりましたが、いざ目の前にするととにかくテンションが上がります。

 

 

この仮縫い、はじめての経験でしたが、その感想は何より

 

面白い!

 

その一言に尽きます。

 

結局、私は素人なんで細かい作りの話の専門的なところまでは分かりません。といっても、洋服なんで、ひとまずは深く考えずに楽しむこと、それが私にとって何より大事なんです。

 

 

さて、今回の仮縫いはまずフィッティングから。

 

 

楽しむことが大事とはいえ、着心地があまりに悪い服は私も着る気がしませんし、フィット感とデザインは切り離して考えられないので、そこはきちんと確認。

 

仮縫いということもあって若干ゆったりしたシルエットで上がってきているとのこと。

 

最近、ゆったりフィットが好きなせいか、フィット感についてはむしろちょうどいいくらいでした。

 

フィット感の点で補正したのは、アームを全体的に少し絞ったことと、ウエストを出したくらいで済みました。

 

着心地で重要な要素である、肩周り。

 

 

ちょっと猫背になってしまってますが、肩から背中周りにかけて着ている感覚は、お世辞でなく今まで着たどのジャケットよりも軽い!同行したコーセイメンバーも言っていたのですが、特に背中周りの吸い付き方は私が今まで着ていたどのジャケットよりも良いとのこと。

 

もちろん、まだ上襟も付いてませんし、仮縫いの状態でテンションも緩い状態ですので、これが実際仕上がってきたときの着心地とは違うのは百も承知。

 

とはいえ、このレベルで仕上がってきてくれたら十分満足できるフィッティングだと実感しました。

 

次に肩から腕にかけて。

 

肩幅はさすがに仮縫いのままのサイズ感だと大きめなので左右で1センチほど詰めることに。

 

 

 

ピン打ちではなく、その場でしつけ糸で仮縫いしてくれたので、詰めた後のフィット感もしっかり確認できたのは、とても有り難いポイントでした。

 

 

同じ要領で、着丈の調整。

 

着丈は、お尻の下の部分が少し出るくらいが好み。ただ、そのままのデザインだと、前丈が長くなって、ダブルブレステッドだとエプロンみたくなって好きでないんです。

 

そこで、着丈だけを少し長くしてバランスをとりました。

 

この辺りの調整が効くのもフルオーダーならで。安心します。

 

ちなみに、上の写真のように、上がってきた段階でのしつけ糸は白で、このように実際着た状態でのサイズ感の確認は赤い糸で仮縫いしてくれるため、違いが明確に分かりやすく、それも安心したポイントでした。

 

 

当たり前の話なのかも知れませんが、知らない私にはそんな気遣いがやっぱり嬉しいものです。

 

 

また、代表さんがこの縫い付けにの時に使っている針、少し曲がっているものを使っているとのこと。その理由は、曲がっている方が力が入れやすいとのこと。小さいことですが、商売道具の拘りって大事ですよね。

 

 

 

さて、サイズ感についてはほとんど言うことなしだったので、早速デザインに。

 

今回フルオーダーを決意したのは、自分好みのデザインのジャケットを作ってみたい!というのが一番大きな理由だったので、こっちの方がテンションも上がります。

 

まず、全体のシルエット。

 

 

オーダーしたときのイメージは、ボックスシルエットのダブルブレステッド。

 

ちょっと写真からは伝わりづらいかもですが、全体的なシルエットも殆どイメージ通り。サイズ感にも関連しますが、ウエスト部分が絞られていたので、そこを出すことでよりボックスシルエットに近づけました。

 

そして、今回の仮縫いで最も盛り上がった要素の一つが、ラペルデザイン。

 

青いチャコでラインが引かれているのが私のデザインイメージに基づいてイタリアの職人さんが引いたデザインのもの。

 

このままでもかなりいいのですが、ちょっと迫力がありすぎてしまうので、修正することにしました。

 

 

ここも赤い糸で仮縫いを。

 

赤い糸で仮縫いされた状態です。

 

ラペル幅を少し狭めて、迫力を抑えました。

またラペルのピークも肩まで寄っていたので少し下げて。全体的に中央に寄せるイメージでコンパクトにさせました。

 

そして、上襟のイメージを仮縫いして。

 

斜め上から。

 

 

下から見た感じ。

 

どっちからの見え方も自分的には大満足です!

 

実はこのとき、代表、スタッフのシンさん、コーセイメンバーなどと、私の肩幅や顔の大きさ、今の雰囲気、生地感、色々な要素をあれやこれやと話しながら決めました。

 

自分の考えだけでなく、他人の客観的な意見も交えて決めていく。この課程は参考になりましすし、そのやりとりは初めてなだけにとても新鮮でした。

 

また、納得がいかないと代表が何回も縫い直してくれるなど、議論しながらイメージを形にしていくのはフルオーダーだからこその醍醐味だと実感しました。

 

と、こんな感じで、時折談笑をしながらのやりとりを経て私の仮縫いも無事に終了。

 

この後はコーセイメンバーの仮縫いへとバトンタッチ。

 

初めての仮縫い経験でしたが、ミケーレ&シンさんで初めて経験して感じたことは、

 

 

1  仮縫があることでよりこだわったフィット感と、デザイン感を追求できる。

2  仮縫い段階で、オーダー時のイメージを形作って目で見て肌で着て感じることができる。

3  仮縫い時の議論を交わすことで、自分だけでは知ることができなかったことを知ることができた。

4  代表とスタッフのシンさんのボケとツッコミみたいのが笑えて、リラックスしながら仮縫いをすることができた。

 

などなど、学べたことは数多くありました。

 

このジャケット、再びイタリアに帰りまた銀座に戻ってくるのは約2カ月後。

 

それまでしばしお別れですが、次に帰ってきた後はずっと永い付き合いになりそうです。

 

ではでは、今回はこの辺りで。またメンバーに長いって怒られてしまいそうです。笑

 

今回もありがとうございました!

 

 

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